『KAN×昭和音楽大学管弦楽団』簡単レポート

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Architect of Music: [アルテリッカしんゆり]『KAN×昭和音楽大学管弦楽団』簡単レポート
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2011年5月1日、KANさんの昭和音楽大学管弦楽団との
共演コンサートを見てきました。
演奏される全曲をKANさんが編曲し、
学生さんを中心としたオーケストラで演奏。

感動がまだ冷めやらないうちに、ひとしきり書いてしまわないと、
またズルズルと記憶が風化してしまって後悔するので、
思い出せるうちに、今、時間が許す限り、殴り書いておきたいと思います。

なかなかこんな機会はない、ということで、チケットも超争奪戦でした。
私は友人等合わせて21枚のチケットを新百合ヶ丘まで買いに行き、
その後忘れないか、落とさないか、ずっと不安なままこの何か月かを
すごし、そういう意味でも緊張感のある日々を送りました(笑)。

一言で表すなら、「凄まじい化学反応」。

フルオーケストラをフルで使う、いわゆるクラシックコンサート
というのを淡々とクラシックコンサートのルールで行うのではない。

ドラム・ベース・ギター・ピアノはクラシックではない
バンドスタイルで、そこに乗せる管弦楽器系の音を
生音にする+αのロックではあまりやらないアレンジを加える。
決して「クラシックバージョン」ではなく、「ロックに管弦楽を化学反応させたもの」。

曲間はKANさんならではの丁寧な曲紹介やアレンジの肝などの説明と、
予定終演時間を45分くらいオーバーさせるほどの長大な
スットボケMC(100%台本ではなく、台本半分、アドリブ半分くらい?)、
昭和音楽大学管弦楽団の指揮者である「福本信太郎先生」と、
昭和音楽大学管弦楽団のおちゃめな「しんたろうちゃん」(同一人物です(笑))、
そして、徐々に肩の力が抜けてきて心からコンサートを楽しんでいるのが
明らかにわかって、見ているこちらがホンワカと感動させてもらえた
昭和音楽大学管弦楽団の演奏者の皆さんとの絡み合い。
決して「クラシック的なルールやエチケットを順守する」のではなく、
堅苦しいクラシックに対し力を抜いて接することができる場を提供する」。
それは最近あちこちのクラシックコンサートで取り組まれていることなのですが、
KANさんの場合、さらに一歩前へ行っていて、
堅苦しいクラシックを、ロック的に表現する場を提供する」。
しかもその中には、時折演奏者それぞれのドラマも垣間見える場面もあるという、
まず、これはもう、到底普通のクラシックコンサートやロックコンサートでは
味わえないスタイルでした。

なにより、ステージ上で演奏している皆さんが楽しそうなのが、
観客としてもとても嬉しくて。この空間に居られて本当に感謝なのです。

これを、化学反応と呼ばずしてなんと呼ぼうか。

客層的には、挙手によるアンケートの結果だけ見ると、
KANさんのコンサート・ライブを1度でも見たことがある、
という方がほとんどなのは今まで通りですが、
KANさんを初めてみる、という方もいつもより多く1割程度いらっしゃって、
クラシック専門でコンサートを見てる、という方もそこそこいらっしゃって。
アウェイとまではいかないけれど、そこそこの手探りが必要な状況。
クラシック専門で見られているお客さんにはどのように映ったでしょうか。

それよりも、なによりも、
普段からクラシックに染まっている学生さん、講師さんたちを、
このスタイルに引きずり込み、引きずり込まれ、
巻き込んで、巻き込まれていく、という状況に、
KANさんも、管弦楽団の皆さんも、バンドの皆さんも、
どのような気持ちで取り組まれたでしょうか。

現在のところ、録画された映像は資料用でしかなく、
DVD化は計画も予定もされていない、とのことでしたが、
そういうドキュメンタリーな部分がぜひとも見てみたいなと思いました。
欲をいうと、定位や音のバランスがしっかりした状態でCD化を希望します。
KIR限定でもよいので。(たぶん無理なのでしょうけれども・・・)

音響的には多少、もったいないところはありました。
バンド側の音が大きすぎて、そこはもっとストリングスがバンっと
前に出てきてほしいところがあまり強調して聞こえなかったり、
「サーーー」っていう音がPAを通して聴こえてきたり。
あと、定位や音量のバランスをとるためだと思いますが、
生音も結構マイクをとおしてスピーカーから聞こえてきたので、
楽器本来の音質が変わって聴こえていたり。
いわゆる純粋な「クラシックコンサート」を期待して来られた方には
少し物足りないな部分もあったかもしれません。

きっと、終わった後ではいろいろ指摘できるかもしれないけれど、
間違いなく、あの瞬間は会場全体が大感動の渦だったのです。
その場では、上記のような感想を飲み込むほどの超越した何かが
客席を魅了していたからなのだと思います。
僕自身、上記のような感想を若干感じ

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